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酸化数 - Wikipedia

酸化

電子密度目安

酸化さんすう英語: oxidation number対象原子電子密度単体あるとき比較どの程度知る目安ある1938米国ウェンデルラティマー英語考案

酸化ある原子電子失うことあるから単体あっときより電子密度低くなっいるそれに対して還元ある原子電子得ることあるから単体あっときより電子密度高くなっいる

ある原子酸化状態ある場合酸化とりその大きいほど電子不足状態あること示す還元状態ある場合数値とりその大きいほど電子過剰状態あること示す

酸化高いほど酸化大きいほど電子密度低い

酸化ローマ数字記述する通例ある算用数字用いよい

算出編集

酸化以下よう計算する[1]

  1. 単体原子酸化0ある
  2. 原子イオン場合においてそのイオンそのまま酸化なるイオンだけ電子失っいるあるいはいるからある
  3. 電気中性化合において構成物質酸化総和0ある
  4. 化合水素原子酸化+I酸素原子酸化IIする金属元素水素化合H原子酸化I酸化O原子酸化Iある
  5. 原子分子原子イオン原子場合ある原子酸化その原子持つ電荷+その原子より電気陰性大きい原子結合 - その原子より電気陰性小さい原子結合ある電気陰性高い原子結合いる場合結合相手電子奪わいる考え電気陰性低い原子結合いる場合結合相手より電子いる考えるからあるある原子分子原子イオン構成いるすべて原子酸化その原子分子原子イオン持つイオン等しい

以上定義により炭素化合における炭素原子酸化挙げる以下ようなる

なお便宜化合水素酸化+I酸素酸化II定義酸化計算すること行わいるしかし水素より電気陰性大きい元素炭素窒素酸素フッ素硫黄塩素セレン臭素ヨウ限られるのでそれ以外元素水素化水素酸化+Iする定義適用できない同様酸素同士結合ある酸化酸素より電気陰性大きいフッ素化合酸素酸化IIする定義適用できない

おも原子化合における酸化
+VII HClO4 KMnO4
+VI H2SO4 K2MnO4 K2CrO4
K2Cr2O7
+V HNO3
HClO3
+IV CO2 NO2 SO2 MnO2
+III H2C2O4 HNO2 HClO2 Al2O3 Cr2O3 FeCl3
+II CO NO Na2S2O3 MgO MnSO4 FeSO4 CuO
+I H2O N2O HClO NaCl Cu2O
0 H2 O2 C N2 S Cl2 I2 Na Mg Al Mn Cr Fe Cu
I NaH H2O2 C2H2 HCl KI
II H2O C2H4 H2S
III NH3
IV CH4

金属錯体酸化編集

金属錯体中心金属においてまた酸化計算方法行われる

まず金属いる中性アニオン分類する この必ず孤立電子持ち金属いるもの考える 金属水素結合なら水素必ずヒドリドイオンとして結合いるもの考え水素ラジカルプロトン結合いる考えない 以上それぞれ結合ごと別々考える アミンホスフィンカルボニル一酸化炭素よう中性原子結合いるもの中性分類する 水素原子ハロゲン原子シアノアルキルようアニオン原子結合いるものアニオン分類する そして金属酸化 [錯体全体イオン] + [アニオン] 求められる

ハロゲンアルキルマグネシウム反応グリニャール試薬できる場合酸化 0 単体マグネシウムアルキルハロゲン原子という2アニオン持つことなり酸化 +II 変化する このようある化合解離2アニオンなっ金属原子結合する場合酸化 2 増えるので酸化付加いう この反応反応すなわち2アニオン結合金属原子からする反応還元いう

なおこの方法求め酸化必ずしも正しく対象原子電子密度反映ない そのため特に形式酸化呼ばれることある 例えばカルボニル供与によって中心金属電子密度低下せる上記計算方法よれカルボニル金属酸化変化ない また金属-水素結合持つ錯体ブレンステッドとして振る舞いプロトン放出するものあるこの場合上記計算方法単なる解離酸化反応として扱わしまう

計算化学による酸化計算編集

計算化学手法により化合原子電子密度計算すること可能ある 代表手法としてロバートマリケンポピュレーション解析 (population analysis) 呼ばれる手法ある これ分子軌道によって計算軌道係数から原子電子割り当てる手法ある 原子持つ電荷割り当てられ電子正味電荷いう このよう手法求め電子単なる目安なく根拠伴っ数値あるので酸化なく電荷呼ぶこと多い

脚注編集

  1. ^ IUPAC Gold Book - oxidation state