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化学結合 - Wikipedia

化学結合

化学物質構成する複数原子結びつけいる結合

化学結合がくけつごう: chemical bond化学物質構成する複数原子結びつけいる結合ある化学結合分子ある原子同士つなぎ合わせる分子結合分子分子つなぎ合わせる分子結合大別でき分子結合作る分子いうなお金属結晶通常意味分子言い難い金属結晶構成する結合金属結合説明するバンド理論分子結合における原子無限飛ばし極限取ること金属結合概念定式いる

分子結合分子結合金属結合いずれにおいて化学結合作る原子電荷持つ原子核原子電荷持つ電子電磁気によって引きつけるによって実現いる物理4種類知らいる電磁気以外3電磁気より遥か小さい化学結合作る要因なっないしたがって化学結合後述する細か分類例えば共有結合イオン結合どのよう状態原子どのよう電磁気働くによる分類ある

化学結合定式複数原子ある場合において電子軌道決定する必要ありそのため量子力学必須なるしかし多く簡単化合多くイオンにおいて化学結合に関する定性的説明簡単定量見積もり行う量子力学られ知見電子酸化といった分子構造構成使っ古典力学考察加えるでも可能ある

それに対し複雑化合例えば金属複合電子理論破綻その振る舞い多く量子力学基本理解必要なるこれに関してライナスポーリング著書The Nature of the Chemical Bond詳しく述べられいる

分子結合編集

古典力学説明編集

分子働く機構定性的説明する下記とおりなる分子ある原子原子A原子核原子B電子働く電磁気F1により引きつけられこれAB分子結合構成する引力なるそれに対し原子A原子核原子B原子核電磁気斥力F2働い結合邪魔しよ同様原子A電子原子B電子斥力F3働く

しかし原子同士距離適切結合距離[1]程度あれ引力斥力より大きくなるこの原因古典力学いえ原子中心原子核ありそこから遠く離れところ電子飛んいるという構成いるので原子核原子核距離より原子核電子距離ほう小さくなり斥力F2引力F1より小さくなるまた電子原子核比べ軽いので電子電子斥力によって簡単遠く離れるため電子電子斥力F3小さくなる

結局引力F1斥力F2 + F3勝ち分子原子同士引きつけられるなる

なお既に述べよう分子結合起こるため原子適切範囲あり距離すぎる場合斥力によって距離離れいき結局結合距離近辺落ち着くなるこの事実量子力学知識使っ中心解く示せる

原子電子配置による説明編集

分子結合さらに詳細記述する電子軌道量子概念説明量子使っ分子結合記述する原子電子軌道実際量子力学従っいるため軌道量子いる飛び飛び取る電子軌道4種類量子という自然数によって特徴づけられる4量子電子KLMいずれ入る決める量子s軌道p軌道d軌道いずれ入る決める方位量子軌道運動スピン運動それぞれ上向き下向き決める磁気量子スピン量子からなる[2]

分子結合記述する重要なる原子ある異なる2電子量子4同一なるないという事実あるパウリ排他[3]よって子中異なる電子異なる軌道あるなり例外あるものの基本エネルギー状態小さい軌道から順に電子埋まっいく[4]

電子1以上ある最も外側あるもの原子[5]もしくはいい原子ある電子原子電子[5]もしくは電子いう

化学結合関わる基本エネルギー状態高い不安定軌道ある電子ありそれ電子あるパウリ排他原理により有限原子しか入れない最大電子入っいる場合閉殻あるいう閉殻安定状態あり言え余っ電子ある場合その電子電磁気により原子原子核引き寄せられるまた電子足りないなら原子余っいる電子電磁気引きつけ足りない部分補おする

電気陰性による分類編集

こうして電磁気引きつけられ原子同士分子結合記述するパラメータとして電気陰性という尺度あるこれ原子どの程度原子ある電子引きつける示す尺度ある結合2原子電気陰性極端差異ある場合電気陰性大きい原子電子完全移動しまうこの状態における分子結合イオン結合という[6]

それ両者電気陰性完全釣り合っいるとき電子2原子共有する状態なるこの状態極性共有結合という[6]電気陰性両者中間ある場合電子一方原子やや引きつけ極性ある共有状態なるこの状態極性共有結合という[6]極性または極性共有結合共有結合いう

共有結合編集

概要編集

共有結合状態ある2原子互いに相手原子ある電子引きつけるなるこのため多く共有結合それぞれ原子から1ずつ2電子共有結合関わるなるこの2電子共有電子という[7]

しかし共有結合片方原子から2電子提供共有電子なるケースある[8]{たとえばアンモニウムイオン共有結合アンモニア窒素原子から2電子提供共有結合するこのよう共有結合結合という[8]なお共有電子状態ある2電子スピン量子方向向きなっペアある[9]

一般として主要原子周期左端2右端6記載いる原子共有電子なくなるオクテット満たされるまで可能限り電子共有しよする[7]共有電子しか持たない共有結合結合いい共有電子持つ共有結合それぞれ結合三重結合という[8]共有結合n結合ある場合その共有結合結合次数nあるという[8]共有結合かかわらない原子電子なっおりこのよう孤立電子という[7]

共有結合表す尺度として結合解離エネルギーある[10]これ共有結合状態ある原子切り離す必要なるエネルギーある[10]

共鳴構造編集

以上説明共有電子概念用いオゾン共有結合書き表す

なるここ2共有電子あり結合係数1共有結合ある上記構造中央酸素原子のみ閉殻なっないそこで酸素原子共有電子引きつけもう一つ共有結合作るあるいは酸素原子共有電子引きつけ共有結合作るはずあるすなわち

もしくは

なる予想れる

実際これら2状態重ね合わ平均状態なる[11]この状態共鳴混成いい[11]これ寄与電子構造共鳴構造という[11]共鳴量子力学重ね合わせこと共鳴理論原子結合理論一部ある

原子結合理論編集

イオン結合編集

イオン結合ある原子ある電子一つ以上原子移動しまう移動により電子失っイオンもしくはカチオンいい電子イオンもしくはアニオンいいイオンまたはイオンイオンという[12]

なお便宜上原子イオンなる説明実際原子イオンなることありアンモニアイオン水酸化物イオンそのある[13]

イオンイオン互いに電気引き合いイオン結合する[13]ただし共有結合場合異なり通常状態イオンイオン明確分子構成することなく大量イオンイオン結び付き合っイオン結晶形成する[13]

気体状態電気中性原子から最もエネルギー状態高い電子取り除く必要エネルギーイオン化エネルギーいい[14]これその原子イオンなるなりにく表しいるさらにもう一つ電子取り除くイオン化エネルギー同様定義できる

一方気体状態電気中性原子電子一つ付け加えるかかるエネルギー電子親和力いい[15]これこの原子イオンなるなりにく意味いる

またイオン結晶状態あるイオンイオンペア気体状態するかかるエネルギー格子エネルギーいい[16]これイオン結晶結合表しいる

金属結合編集

分子編集

分子について説明するため予備知識として双極について簡単説明する

極性共有結合分子電子片方原子により全体として電気偏り生じる分極[17]分子ある原子電気プラスあるマイナスある極性いい分子よう小さな物体両方極性ある状態双極という[18]双極分子作り出す原因一つなっいる

分子以下ものある[19]

イオン-双極双極電気部分部分それぞれイオンイオン引き寄せられるにより生じるある[20]このようイオン物質水溶液重要あり[20]極性持つ水分イオン取り囲む[20]

双極-双極ある分子双極分子双極向き引きつけるによって生じる一般にこの弱く3~4 kJ/mol程度あり[21](p212)分子密着いる場合のみ働く[21]双極-双極沸点関係おり分子分極大きいほどその分子からなる化学物質沸点高くなる[21]

双極-双極一般弱い電気陰性高い水素原子生じる双極-双極例外異常強くなりこれ水素結合という[22]水素結合において双極-双極強くなる水素原子場合原子核電気遮蔽する電子持たしかも水素原子原子より小さいので分子近づい密着できるためある[22]

全体として極性もたない分子あっ分子運動により電子歪められ一時電気偏り生じこれ分子同士引きつける原因なるこのよう分子運動による電気偏りから生じる分子ロンドン分散という[21]分散一般弱く1~10 kJ/mol程度ありその大き電子歪められやす尺度ある分極依存する[21]一般として大きな分子い分子多く電子持つため分極高くなる傾向あり対象ない分子分極高くなる傾向ある[21]

出典編集

参考文献編集

  • McMurryJ.; FayR. C.荻野博 山本学大野公一訳 マクマリー 一般化学 東京化学同人2010年ISBN 9784807907427 
  • McMurryJ.; FayR. C.、荻野 山本大野公一 マクマリー 一般化学 東京化学同人2011ISBN 9784807907434 

関連項目編集

外部リンク編集